更新日:|富士ヶ丘サービス株式会社

帰省の前に、手元で分かることを集める

何度も実家へ戻れない場合は、住所が分かる書類、鍵の所在、家族の連絡先、最後に現地を見た時期をまとめます。写真が手元になくても申し込めます。物件の住所は番地・地番まで必要です。

現地でしか分からないことを分ける

建物の傷み、室内の荷物、庭木、隣地との様子などは、古い写真や机上資料だけでは確定できません。「未確認」と明記し、必要な現地確認と立会いの方法を相談します。追加調査や作業が必要なら、内容と費用を先に確認します。

一度の帰省で全部終えようとしない

残す書類や思い出の品の確認、家族の希望、業者の見積りには、それぞれ時間がかかります。まず確認する部屋や物を絞り、誰が何をするかを決めます。空き家の管理を続ける期間も見込んで、売却・保有の案を比較しましょう。

業者の見積りは、同じ情報で依頼する

荷物や庭の作業範囲、立会いの有無、鍵の取扱い、実施日、作業後の報告方法をそろえると比較しやすくなります。写真で分かる範囲の見積りか、現地を見た見積りかも区別して保管します。

相談する人の居住地は問いません

この相談は物件の所在地が対象地域内かどうかでご案内します。遠方に住むご家族でも、メールでの初回連絡を選べます。帰省予定や連絡しやすい方法を添えて、片付け・解体・売却のどこから進めるかを相談してください。

判断基準の表:残す・貸す・売るを同じ軸で比べる

将来、誰かが住む・使う予定残す:ある(Uターン、親族が使う、戻る可能性を残す)
貸す:当面ない。建物を傷ませずに持ち続けたい
売る:ない。家族の誰も使う見込みがない
年間の負担残す:固定資産税・保険・通水・草刈り・見回りを自分たちで払い続けられる
貸す:家賃収入で税・修繕費をまかなえる見込みがある
売る:負担そのものをなくしたい
現地へ通えるか残す:通える、または管理サービスに委託できる
貸す:管理会社に任せられる
売る:通えない。遠方からの対応が精神的に負担
建物の状態残す:今のまま使える
貸す:貸せる状態に直す費用を出せる
売る:修繕・解体の判断を買主に委ねたい
税の期限残す:急いで現金化する必要がない
貸す:貸すと空き家の3,000万円特別控除は使えなくなる
売る:相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの売却が要件。他の要件も確認

数字で確認しておくこと

  • 固定資産税の住宅用地特例:住宅用地の特例は、固定資産税の課税標準を住宅1戸あたり200㎡まで評価額の6分の1、それを超える対象部分を3分の1にするものです(家屋の床面積の10倍までなどの条件があります)。解体や管理不全空家等・特定空家等への勧告で対象から外れることがありますが、軽減率だけから税額が一律6倍になるとは計算できません。土地の条件・負担調整・減額措置を含め、市町の資産税窓口へ確認してください(磐田市:住宅用地に対する特例/空き家解体に係る減額措置、確認日:2026年10月13日)。遠方から通う交通費と時間も、年間の負担に入れて比べてください。
  • 空き家の3,000万円特別控除(被相続人の居住用財産):相続した家を売るとき、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度です。期限は相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までで、2027年12月31日までの売却が対象です。昭和56年5月31日以前に建てられた家で、亡くなった方が一人で住んでいたこと、売却額が1億円以下であることなどの要件があり、相続から売却等までの貸付け・事業・居住利用の有無も確認します。老人ホーム等への入居には別の要件があり、親が存命中に本人の自宅を売る場合の特例とは区別してください。相続・遺贈でこの家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上の場合、2024年1月1日以後の譲渡では1人当たりの控除上限が2,000万円になります(国税庁 No.3306)。
  • 相続登記の義務化:2024年4月1日から、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の登記申請が義務です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(法務省)。売る・貸すのどちらを選んでも、名義が亡くなった方のままでは契約に進めません。

税額・控除の可否は土地ごと・家族ごとに異なります。金額の確定は市の資産税窓口と税理士に、登記は司法書士にご確認ください。実家カルテでは、これらの要件に関係する「建築年」「名義」「相続開始日」「接道」を先に整理します。

この記事のよくある質問

現地に行けなくても相談できますか?

できます。住所、固定資産税通知書、手元にある写真から机上の確認を始めます。登記情報・公図・都市計画などは現地に行かなくても確認できます。庭木や家財の状態など、行かないと分からない部分は、こちらで現地を確認して共有します。

遠方から年に数回しか帰れない場合、管理はどうすればよいですか?

まず、通風・水回り・郵便物・庭木など、確認が必要な項目と頻度を書き出します。家族で分担できる作業と、地元の管理サービスに委託する作業を分けると、交通費と時間の負担を比べられます。管理を続けるか、貸す・売るに進むかは、その負担を見てから決めても遅くありません。

きょうだいが別々の県に住んでいて、話し合いが進みません。

全員が同じ資料を見られる状態を先に作ることをおすすめします。名義、固定資産税、管理の負担、価格目安を一枚にまとめると、感情の話と条件の話を分けやすくなります。遺産分割や名義変更の判断が必要な場合は、司法書士や弁護士に確認する事項を整理してお渡しします。