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専任媒介の途中解約、費用の3つの区別

2026年10月19日|カテゴリ:売却実務・媒介契約

専任媒介の途中解約、費用の3つの区別の表紙。違約金・実費・報酬を分ける【磐田・袋井】

この記事の要点

Q. 売れないので会社を替えたい。途中でやめると手数料を全部払うのですか?

専任媒介の途中解約だけで、仲介手数料全額が一律に発生するわけではありません。違約金、履行に要した費用、成立した売買の報酬を分け、契約条項と請求内訳を確認します。解除理由で扱いが変わるため、争いがあれば弁護士など専門家に確認してください。

売却を頼んだ会社から反応がない。別の会社に相談したいけれど、途中でやめると高額な請求が来るのか。その不安を解くには、まず『何という名目の、何のためのお金か』を分ける必要があります。

大石浩之(磐田市/不動産業)です。宅地建物取引士として、私は費用の名前と発生条件をそろえてから判断したいと考えます。本記事は実際の相談事例ではなく、公式資料を踏まえた私の実務上の意見です。

途中解約と売買契約の解除は別の手続き

専任媒介の途中解約は、売却を依頼した仲介会社との契約を終える話です。買主との売買契約を取り消す話とは区別します。国土交通省『標準媒介契約約款』の2024年4月1日改正版を確認しました。確認日は2026年10月19日です。

標準専任媒介契約約款の第7条は、有効期間を3か月以内としています。第8条は、仲介によって売買などが成立したときの報酬請求を定めています。売れなかった期間を終える場面と、売買成立後に手続きを止める場面では、確認する条項が違います。

私は、最初に媒介契約書と売買契約書を別の束にします。買主がまだいないのか、既に売買に合意したのかを確かめます。既に売買が成立しているなら、会社変更だけで買主との約束まで消えるとは考えません。違約金という言葉が出たら、どちらの契約のことかを聞きます。

標準約款が費用の場面を分けているのは、売主にも会社にも説明の土台があるという良い点です。何のための請求なのかを、同じ契約書を見ながら照合できます。会社が行った業務を、売主の印象だけでゼロと扱う必要もありません。

その上で私は、請求を『解約料です』の一言で済ませない説明を求めます。費用の名称だけでは、発生条件も上限も分からないからです。契約の種類自体が曖昧なら、専任媒介と一般媒介の違いから確認します。

専任媒介を途中で解約する際の請求を、契約違反に関する違約金、媒介の履行に要した費用、売買等の成立に伴う仲介報酬の3段に分けた整理図。各段で根拠条項と条件を確認する。
専任媒介を途中で解約する際の請求を、契約違反に関する違約金、媒介の履行に要した費用、売買等の成立に伴う仲介報酬の3段に分けた整理図。各段で根拠条項と条件を確認する。

3つの名目を分けて請求書を読む

専任媒介の請求は、契約違反に伴う違約金、媒介の履行に要した費用、売買成立による仲介報酬に分けて確認します。標準約款では、それぞれ発生する条件が別に定められています。

名目標準約款で確認する場面売主が求める資料
違約金期間中に他社へ重ねて依頼し、売買等を成立させた場合など根拠条項と違反したとされる行為
履行に要した費用会社に責任のない事由による期間中の解除など支出内容、日付、金額の内訳
仲介報酬仲介によって売買等が成立した場合成立した契約と報酬の合意内容

第12条の違約金は、専任媒介の期間中に他社へ重ねて依頼し、売買等を成立させた場合の規定です。単に『もう依頼を続けたくない』と言っただけで、同じ条項が当然に当てはまるという説明ではありません。

第14条の費用償還は、会社が履行のために使った費用を返す請求です。会社に責任のない事由で期間中に解除された場合などが対象で、額は約定報酬額を超えられません。約定報酬額とは、当事者があらかじめ合意した報酬額です。上限があることと、上限額をそのまま請求できることは別です。

意外に感じるかもしれませんが、売買が成立していなくても、費用の請求を確認する場面はあります。ただし、それを仲介手数料全額と同じ話にしてはいけません。私は、支出の中身と解約理由を見ずに支払額を決めないよう案内します。

たとえば請求が8万円なら、印刷、撮影、広告など何に使った額なのかを分けてもらいます。これは費用の相場や、8万円なら妥当という例ではありません。総額を持ち主の支出として判断するため、具体的な内訳を照合するという提案です。

先に会社を替える前に、終了日を確かめる

専任媒介の会社変更では、現在の契約がいつ、どの方法で終わるのかを先に確認します。有効期間中の重ねての依頼には制限があるため、次の会社への依頼を先行させない段取りが必要です。

私は契約書で、締結日、有効期間、更新の有無、解除と費用の条項を順に見ます。満了時に更新しない話なのか、満了前に終える話なのかを一行で書き出します。媒介契約の更新を考える記事は満了時の判断です。この記事は、それより前に終える場合の費用確認に絞っています。

仲介会社へは、終了を希望する日、理由、現在の売買交渉の有無を伝えます。請求があるなら、名目、条項、内訳の回答を求めます。電話の後に、確認した内容をメールなどで残す方法が考えられます。相手の回答を受け取る前に、費用ゼロで合意済みと扱わないようにします。

会社が紹介した買主と、会社を外して取引を進める場合も別の確認です。標準約款第11条には、期間中や満了後2年以内の直接取引について、寄与に応じた報酬の規定があります。詳しくは直接取引と仲介報酬の記事で扱っています。

報告がない場合も、事実と手続を残す

仲介会社の義務違反が疑われる場合には、標準約款の解除条項と、実際に履行されなかった内容を照合します。第16条には、相当の期間を定めて履行を催告し、期間内に履行がなければ解除できる規定があります。

私は、報告書が来た日、質問を送った日、返答の内容を時系列に並べる方法を勧めます。売主が期待した反響件数と、契約上求められる業務を区別するためです。売れなかったという結果だけで、すべて会社の義務違反だと決めつけません。

ここは私も迷うところです。売主が不信感を抱いている状況で、関係の修復を待つ負担は軽くありません。一方で、資料を見ないまま無料でやめられると言い切れば、後の争いを増やしかねません。私は、会社の回答と契約書をそろえ、争点が残る場合は弁護士など専門家への相談を先に案内します。

会社側にも、業務記録を示して説明できる利点があります。売主側にも、納得できない項目だけを具体的に質問できる利点があります。感情を消すという話ではありません。交渉の対象を金額と行為に落とすための整理です。

磐田・袋井で今日するのは契約書の撮影

磐田市・袋井市で専任媒介の途中解約を考える持ち主は、まず手元の契約書の全ページを確認します。地域の相場や売却期間だけでは、個別の解約費用は決まりません。

私なら、家族の担当者を一人決め、契約書、活動報告、請求案を同じ場所に集めます。次の会社に査定を頼む場合も、現在の媒介契約の状態を伝えます。相談した日と、正式に依頼した日を曖昧にしないためです。

磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような地域密着の会社に相談するという選択肢があります。私の提案は、介護、相続、空き家の事情と売却の段取りを同じ紙で整理することです。実家カルテで資料を控え、実家じまい相談室へ契約の状態を伝える方法もあります。

費用の名前が分からないまま、支払いを約束しない。今日は契約書を撮影し、請求の根拠と内訳を尋ねるところまでで構いません。会社を替えるかどうかは、その回答を見てから考えられます。

よくある質問

個別の契約や相続関係がある場合は、資料をそろえて確認します。

売れなかったのに費用を請求されることはありますか?
標準専任媒介契約約款は、仲介会社に責任のない事由で期間中に解除された場合などに、履行に要した費用の償還請求を認めています。売買成立による仲介報酬とは別の確認です。請求額だけで判断せず、手元の契約条項、支出の内訳、解除に至った事情を照合してください。請求に争いがあれば弁護士など専門家に確認してください。
先に別の会社へ依頼しても大丈夫ですか?
専任媒介の有効期間中は、他の仲介会社に重ねて依頼できない契約です。標準約款には、違反して売買等を成立させた場合の違約金規定があります。先に契約の終了日と終了方法を確かめ、記録を残します。更新しない場合と途中解約では確認事項が違うため、不明点は現在の会社へ書面で照会してください。
報告がない会社なら無条件で無料解約できますか?
義務違反が疑われても、記事だけで無料解約と断定はできません。標準約款第16条には、義務の履行を相当期間を定めて催告し、履行がなければ解除できる規定があります。報告書、照会への回答、契約書を保存し、必要な手続と費用の扱いを確認します。争いがある場合は弁護士など専門家に確認してください。
著者・大石浩之(磐田市の不動産業・宅地建物取引士)の顔写真

大石浩之|磐田市|不動産業・宅地建物取引士

執筆:大石浩之(宅地建物取引士・代表取締役)

富士ヶ丘サービス株式会社。介護と不動産を一体で相談し、磐田市・袋井市・森町で家族の段取りを整理します。

著者プロフィール

売ると決める前の資料整理から

実家カルテで名義・道路・境界を整理し、実家じまい相談室で次の段取りを確認できます。相続の資料は相続はじめ相談室もご利用ください。

富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308

参考にした公式情報

出典の本文を2026年10月19日に確認しました(2026年10月確認)。

本記事は2026年10月19日に確認した公式資料を基にした一般的な説明です。制度・数値・手続は変わる場合があります。重要事項・税務・登記・相続・契約の個別判断は、税理士・司法書士・弁護士・宅地建物取引士など各分野の専門家に確認を。受信契約や銀行の手続きは各窓口に確認してください。