マンション相続税評価、2024年改正の対象は
2026年10月20日|カテゴリ:相続・不動産評価

この記事の要点
Q. 親のマンションは高層ではありません。相続税評価の改正は関係ありませんか?
高層でないことだけでは対象外と判断できません。2024年1月1日以後に相続等で取得した居住用の区分所有財産は、登記や総階数などから適用対象を確認します。固定資産税評価額だけで税額を決めず、個別の補正と評価は税理士に確認してください。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。マンションの税務上の評価と、不動産会社が出す売却査定は目的が違います。相続した部屋を売る準備でも、最初に価格の種類を分けると、家族の話合いと税理士への相談が進めやすくなります。
2024年からの評価方法は、高層だけが対象ではない
国税庁No.4667は、2024年1月1日以後に相続、遺贈または贈与で取得した居住用の区分所有財産の評価方法を説明しています。一般的には分譲マンションの一室などが該当する財産です。2026年10月20日に本文を確認しました。
原通達の日付は2023年9月28日です。2026年に始まった改正ではありません。国税庁の解説にある2026年4月1日は、掲載内容の法令等の基準日です。通達日、適用開始日、確認日を同じ日付として扱わないようにします。
意外に思われるかもしれませんが、説明の対象はタワー型マンションだけとは書かれていません。高層ではない、地方の部屋である、という印象だけで判断せず、用途や登記、総階数などの条件を確認します。
私は、対象の条件を先に整理できる国税庁の説明を評価します。売却価格を調べる前でも、家族が準備できる資料が見えてくるからです。一方で、通達の用語だけでは自分の部屋を判定しにくい面があります。そこを曖昧なまま、広告の呼び名で補わないようにしたいと考えます。
対象外の条件は、呼び名より登記と用途で確認
国税庁は「本通達の適用がないもの」を列挙しています。対象外だから相続税そのものが非課税になるのではなく、この通達を適用せずに評価するという区別です。
| 国税庁が挙げる対象外の例 | 相談時に確かめる資料 |
|---|---|
| 主として居住用にできないもの | 用途や利用状況が分かる資料 |
| 区分建物の登記がないもの | 建物の登記事項証明書 |
| 地階を除く総階数が2以下 | 一棟の総階数が分かる資料 |
| 居住用の専有部分が3室以下で、すべて所有者や親族の居住用 | 専有部分の数と居住の状況 |
| たな卸商品等に該当するもの | 保有の目的や帳簿など |
表の右側は、相談のために私が整理した資料の例です。すべての例外を自己判定する表ではありません。国税庁には、借地権付き分譲マンションの敷地に係る底地の評価についても、適用がない旨の注記があります。
「二世帯住宅と呼んでいるから対象外」という判断も避けます。国税庁の説明は、室数だけでなく、そのすべてを誰の居住に使っているかという条件を併記しています。家族の呼び方と登記や使用の実態が同じかを確認してください。
家屋と土地の情報は、一組でそろえる
居住用の区分所有財産の評価では、家屋部分と土地部分を扱います。国税庁の説明は、所定の価額に区分所有補正率を用いる仕組みを示しています。区分所有補正率とは、この評価方法で使う調整のための率です。
その算定には、一棟の築年数、総階数、部屋の所在階、敷地持分狭小度などが使われます。敷地持分狭小度は、敷地利用権の面積を専有部分の面積で割った値です。単に部屋の広さだけを聞いて、率を決める計算ではありません。
私は、固定資産税の課税明細、建物と土地の登記事項証明書、取得時の契約資料などを一組にする方法を勧めます。どの資料が必要かは税理士へ確認し、欠けている書類はその名称から探します。部屋のパンフレットだけで登記の情報を代用しないようにします。
登記の内容を読む準備には、登記事項証明書の取得方法も参考になります。固定資産税の通知を探す段階なら、固定資産税通知書の見方と合わせて、土地と家屋の欄を区別します。
書類がないことを理由に、所有者の記憶で階数や面積を埋める必要はありません。「未取得」と書いて税理士に渡せば、確認が必要な箇所を共有できます。資料を全部集め切るまで相談を遅らせない方法もあります。
補正率と売却査定額を混ぜない
相続税評価と売却査定では、価格を求める目的が異なります。国税庁の評価方法を使った金額を、そのまま買主が支払う価格として売り出す仕組みではありません。
例えば家族の手元に、固定資産税の課税明細、税理士が作った評価資料、不動産会社の査定書があるとします。これは説明のための仮例です。私は各資料の表紙に「固定資産税」「相続税」「売却査定」と書き、何を決める数字かを確認する方法を提案します。
同じ部屋について違う金額が書かれていても、それだけで誰かの計算が誤りとはいえません。査定額から売却費用を引いて考える手残りも、相続税評価とは別です。家族へ説明するときは、数字の大小より、比較してよい数字かを先にそろえます。
売れる値段を、そのまま相続税の評価額にしない。私はこう案内します。代償金など家族間の精算を考える場合は、代償分割で使う不動産評価も別の論点として確認します。税の計算と家族の合意を一つの価格で済ませないためです。
磐田・袋井の相談では、部屋の資料から始める
磐田市・袋井市のマンションを相続した場合も、今回の評価方法は全国共通の条件に基づいて確認します。市内の成約価格や建物の名称だけでは、相続税評価の対象判定はできません。
私は、相続した日、部屋の所在地、建物の名称、登記の状況を一枚に書くところから始めると考えます。築年数や面積は資料の値を書き、資料同士で違えば両方を残します。価格をすぐ出すより、その違いを税理士へ説明できることが先です。これは実際の相談を再現した話ではなく、私が提案する準備の順番です。
ここは私も迷います。細かな計算式を紹介すれば役立つ一方、家族だけで税額が確定したと受け取られると困ります。この記事では対象判定と資料準備までに絞ります。補正率の計算や特例を含めた税務上の評価は、専門家に確認してください。
相続税の申告準備には日程もあります。相続税申告から逆算する実家の売却と合わせて、税理士への相談日と査定依頼日を別々に記録します。税額が未確定のまま、売却代金を全部使えるお金として家族で配分しないようにします。
今日できる確認は、固定資産税の課税明細と登記資料が手元にあるかを確かめることです。売却する結論を出す必要はありません。介護と不動産を一体で相談する富士ヶ丘サービスでは、磐田・袋井のご家族が、売却の資料と相続の相談資料を分ける段取りから考えます。
よくある質問
個別の契約や相続関係がある場合は、資料をそろえて確認します。
- 低層マンションならすべて対象外ですか?
- 国税庁は、地階を除く総階数が2以下のものを対象外に挙げています。広告上の低層という呼び名だけで決めるものではありません。総階数、区分登記、用途などを資料で確認します。高層でないことだけを理由に補正を省かず、建物と土地の資料を税理士へ渡し、個別の適用を確認してください。
- 固定資産税の通知書だけで評価額を出せますか?
- 通知書は資料の一つですが、対象となるマンションでは区分所有補正率の確認も必要です。築年数、総階数、所在階、敷地持分などの情報も使います。通知書の記載だけで判断を終えず、登記事項証明書や取得時の資料をそろえてください。土地と家屋を分け、必要な追加資料を税理士へ確認します。
- 売却査定額が分かれば相続税の評価も分かりますか?
- 売却査定は市場で売る価格の見立てで、相続税評価と目的が異なります。査定額をそのまま税務上の評価額に置き換えないでください。家族への説明でも資料に価格の種類と基準日を記載します。相続税評価と特例は税理士へ、売却価格と販売条件は不動産会社へ、それぞれ確認してください。
磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような地域密着の会社に相談するという選択肢があります。
売ると決める前の資料整理から
実家カルテで名義・道路・境界を整理し、実家じまい相談室で次の段取りを確認できます。相続の資料は相続はじめ相談室もご利用ください。
富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308
参考にした公式情報
出典の本文を2026年10月20日に確認しました(2026年10月確認)。
本記事は2026年10月20日に確認した公式資料を基にした一般的な説明です。制度・数値・手続は変わる場合があります。重要事項・税務・登記・相続・契約の個別判断は、税理士・司法書士・弁護士・宅地建物取引士など各分野の専門家に確認を。
