遺贈登記の単独申請|2023年改正の対象
2026年10月23日|カテゴリ:相続・登記

この記事の要点
Q. 遺言で実家をもらいました。ほかの相続人と一緒でないと登記できませんか?
遺贈で不動産を取得した相続人は、2023年4月1日から単独で所有権移転登記を申請できます。施行前に始まった相続も対象です。ただし、受け取る人が相続人か、遺言の内容や必要書類に問題がないかは別に確認します。売却日程を決める前に、遺言と相続関係を司法書士へ示してください。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。遺言に実家を受け取る人が書かれていても、登記を誰が申請するかで手が止まることがあります。家族全員の予定を合わせる前に、申請する人のルールを確認しておきたいところです。
法務局の「相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ」を、2026年10月23日に確認しました。ページの更新日は2026年4月10日ですが、今回説明する改正の施行日は2023年4月1日です。更新日と制度の開始日を分けて読んでください。
相続人への遺贈は、受け取る人が単独申請できる
法務局は、遺贈によって不動産を取得した相続人が、2023年4月1日から単独で所有権移転登記を申請できると説明しています。遺贈とは、遺言によって財産を譲ることです。受遺者とは、その財産を受け取る人を指します。
ここでの単独は、登記を申請する人の構成を表す言葉です。「自分だけの判断で遺言の意味を確定してよい」「必要書類を省略できる」という意味ではありません。自分で書類を作るか、司法書士へ依頼するかとも別の話です。
意外なのは、施行日より前の相続にも使えることです。法務局は、2023年4月1日より前に開始した相続による遺贈についても、受け取った相続人は同日から単独申請できると明記しています。遺言が古いという理由だけで、昔の手順しかないとは限りません。
私は、申請のために協力を求める範囲を整理できる点を良いと考えます。家族の予定や居住地が違っても、何を確認するための連絡なのかがはっきりします。過去に止まった手続きを、今の案内で相談し直す入口にもなります。
その上で、受け取る人が相続人であるかを飛ばしてはいけません。古い遺言だから今も全員で申請するしかない、と決めつけない。私はそう案内します。ただし、誰でも単独申請できるという話へ広げることも避けます。申請方法の選択は、関係と資料を確認してからです。
親族という呼び方だけでは、対象を決められない
遺贈登記の単独申請について、今回の公式案内が対象とするのは相続人への遺贈です。受け取る人が親族かどうかという日常の区分だけで、相続人であることを確定することはできません。
相談前には、亡くなった人、遺言で受け取る人、両者の関係を整理します。家系図を整った書式で完成させる必要はありませんが、分からない関係を省いて説明しないことです。誰を相続人とするかの個別判断は、司法書士や弁護士などに確認します。
| 確認する材料 | 相談先へ伝える内容 |
|---|---|
| 受け取る人 | 氏名と亡くなった人との関係。未確認の家族関係も記載 |
| 遺言 | 財産を指定する箇所と受け取る人の記載。前後を省かない |
| 不動産 | 土地と建物の登記記録。住所だけでなく地番等を照合 |
| 予定 | 保有か売却か、期限のある用事があるか |
この表は相談を始めるための整理案で、申請に必要な添付書類を網羅したものではありません。個別の書類は法務局の案内や司法書士への相談で確かめます。手元の資料が不足している段階でも、不足している物の名前を確認することはできます。
遺言の「誰に」「どの不動産を」という記載に迷ったら、曖昧な遺言と相続登記の確認を参照してください。申請者のルールが簡単になったことと、遺言の解釈が一つに決まることは別です。
土地と建物、登記の名義を別々に照合する
実家の遺贈登記を相談するときは、住居表示だけでなく、遺言が指す土地と建物を確認します。一軒の家という日常の感覚と、登記で扱う不動産の単位を同じだと決めつけない準備が必要です。
私は、遺言の該当箇所と登記記録を並べて、不一致を印で残す方法を提案します。土地の記載があって建物の扱いが読み取れない、記載された氏名や住所が現在と違う、といった疑問をそのまま書きます。家族の都合に合わせて文章を読み替えないことです。
遺言執行者が記載されている場合も、その役割と今回の申請方法を分けて相談します。遺言執行者がいるから全て任せればよい、と決めつけません。関連する全体の段取りは、遺言執行者と実家売却にまとめています。
書類を揃える作業を、家族全員へ同じ依頼をする作業にしない工夫もできます。登記記録を持つ人、遺言を保管する人、家族関係を説明できる人に分けて連絡します。単独申請が可能でも、事実確認のための家族との連絡が全て不要になるわけではありません。
私は、相談用メモに「分からない」を残す方がよいと考えます。書類を持っていないのか、内容を読めないのか、専門判断が必要なのかで、次の依頼先が違います。資料の写しを送る場合は、個人情報を含むため、相談先が指定する方法を確かめます。
磐田・袋井の売却は、登記の見通しから日程を組む
磐田市・袋井市で遺贈された実家を売る場合も、査定相談と登記の準備を並べて進めることはできます。ただし、買主へ約束する引渡しの日程は、名義と申請の見通しを確認して組むのが私の考えです。
私はこう考えます。家族の連絡先が揃わないと聞いても、すぐに売却は無理だと決めたくありません。先に遺言と受け取る人の立場を確認すれば、整理できる手順があるかもしれないからです。一方で、単独申請の説明だけで決済日を決めることにも迷いがあります。私は資料を揃えて司法書士へ渡し、申請の見通しを得てから売却の約束を組む順番を勧めます。これは実話の紹介ではなく、実務上の判断です。
自分で手続きを進めるか迷う場合は、相続登記を自分で行う場合と司法書士への依頼も参考になります。費用だけでなく、確認する資料と家族が動ける時間を比べます。この記事では個別案件の費用や完了日数を保証しません。
今日できる確認は、遺言で不動産を受け取る人の名前と、相談で確かめたい関係を一枚に書くことです。売却を決める前でも役立ちます。富士ヶ丘サービスでは、介護と不動産を一体で相談し、磐田・袋井の家族が専門家へ渡す資料と売却日程を整理します。登記そのものの判断は専門家に確認し、私は不動産の段取りから案内します。
磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような地域密着の会社に相談するという選択肢があります。
よくある質問
個別の契約や相続関係がある場合は、資料をそろえて確認します。
- 2023年より前に亡くなった親の遺言でも対象ですか?
- 法務局は、2023年4月1日より前に開始した相続で遺贈を受けた相続人についても、同日から単独で所有権移転登記を申請できると説明しています。相続が古いことだけで対象外とはいえません。ただし、遺言の内容、相続人であること、現在の登記記録などを確認し、個別の申請は司法書士や法務局に相談してください。
- 親族なら誰でも単独で申請できますか?
- 公式案内の対象は、遺贈によって不動産を取得した相続人です。親族という日常の呼び方と、法律上の相続人であることは同じではありません。受け取る人の関係、亡くなった時点の家族関係、遺言を示して確認します。相続人以外への遺贈にも同じ申請方法を使えると決めつけず、司法書士に相談してください。
- 単独申請なら、司法書士に頼まず進められますか?
- 単独申請は申請者の構成についての説明で、必要書類や遺言の確認が不要になる意味ではありません。自分で申請するか専門家へ依頼するかは別に判断します。土地建物の記載違い、古い住所、相続関係の不明点がある場合は、まず資料をそろえて相談してください。売却の決済日を先に約束せず、登記の見通しを確認します。
売ると決める前の資料整理から
実家カルテで名義・道路・境界を整理し、実家じまい相談室で次の段取りを確認できます。相続の資料は相続はじめ相談室もご利用ください。
富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308
参考にした公式情報
出典の本文を2026年10月23日に確認しました(2026年10月確認)。
本記事は2026年10月23日に確認した公式資料を基にした一般的な説明です。制度・数値・手続は変わる場合があります。重要事項・税務・登記・相続・契約の個別判断は、税理士・司法書士・弁護士・宅地建物取引士など各分野の専門家に確認を。
