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売買変更契約書の印紙税|増額・減額の2例

2026年10月28日|カテゴリ:売却費用・印紙税

売買変更契約書の印紙税|増額・減額の2例。原契約・変更額・書面を照合を確認する記事の表紙。

Q. 売買価格を変える覚書にも、元の契約と同じ印紙が必要?

A. 元の契約と同額の印紙を機械的に貼るわけではありません。原契約が特定でき、変更額が明らかな場合、増額は増加額が記載金額となり、減額は記載金額のない文書となります。後者も直ちに非課税という意味ではありません。原契約と変更案をそろえ、税務署や税理士に確認してください。

売買契約を結んだ後に、価格を変更することになった。「元の契約に印紙を貼ったから、変更の覚書には要らない」と考えたくなる場面です。しかし、書面の名前や、すでに払った印紙代だけでは判断できません。

大石浩之(磐田市/不動産業)です。宅地建物取引士として、私は元の契約書と変更案を並べて確認する順番を勧めます。今回は価格の増額・減額に絞り、印紙税で使う「記載金額」を整理します。税額を売買総額から自動的に決める前に、確認することがあります。

覚書でも、変更する内容によって課税文書になる

国税庁のNo.7127は、原契約の所定の事項を変更する文書が課税対象になると説明しています。表題が覚書や念書であっても同じです。所定の事項に該当するかは、印紙税法基本通達の一覧表などで確認する扱いです。

私は、最初に文書の中身を見るという整理を評価します。契約書を覚書と言い換えただけで税の扱いが変わるなら、持ち主には区別がつきません。価格を変えるのか、ほかの条件も書くのか。どの内容を合意する書面かを先に確認する方法なら、相談の材料をそろえられます。

その上で、売主への説明では「記載金額」と「売買総額」を分けてほしいと考えます。実家の代金が二千万円台だから、変更の書面も二千万円台の区分に決まるとは限りません。契約を変えたとき、税額を読むための金額がどれなのかを説明する必要があります。

この記事は2026年10月28日に国税庁の本文と資料を確認しています。No.7123とNo.7127には、2026年4月1日現在の法令等に基づく旨の表示があります。個々の変更書面について、ここで課税区分を確定するものではありません。

原契約を特定できるかで、記載金額の扱いが変わる

国税庁のNo.7123では、変更前の契約金額を記載した契約書の存在が明らかかどうかで、扱いを分けています。例として、原契約の名称、文書番号、契約年月日など、変更前の契約書を特定できる事項を挙げています。

原契約が特定でき、変更金額が明らかな場合、増額なら増加分が記載金額です。減額なら記載金額のない文書となります。変更前と変更後の金額から差額を計算できる場合も含まれます。契約全体の総額だけを見る説明では、この違いを捉えられません。

変更後の金額だけが書かれ、変更金額が明らかでない場合は、変更後の金額が記載金額になります。原契約が作成されていることが明らかでない場合にも、別の取扱いが示されています。元の契約書を手元に持っていることと、変更書面から特定できることを混同しないようにします。

私は、担当者に「何月何日の、どの契約を変える書面ですか」と確認するよう勧めます。売買価格だけを直したメールと、双方が合意する変更契約書は、役割が同じとは限りません。最終案と原契約をそろえ、税務署や税理士へ質問できる状態にします。

原契約を特定でき変更額が明らかな場合の、変更契約書の記載金額の説明図。仮例として売買価格二千万円を二千百万円へ増額した場合は増加額百万円、千九百万円へ減額した場合は記載金額なしとなる。記載金額なしは非課税と同じ意味ではなく、書面を税務署等へ確認することを示す。
本文の確認事項を整理した説明図。実際の設備・書類の写真ではありません。

増額と減額を、同じ二千万円の仮例で比べる

変更契約書の記載金額は、原契約を特定でき、変更額が明らかな場合に増額と減額で分かれます。以下は仕組みを説明する仮例です。実際の相談事例でも、特定の物件の契約内容でもありません。ほかの条件変更を含まない価格変更を想定しています。

仮例の売買金額変更契約書の記載金額
2,000万円から2,100万円へ増加額の100万円
2,000万円から1,900万円へ記載金額なし

増額の差額は、2,100万円から2,000万円を引いた100万円です。この条件では変更後の2,100万円を、そのまま記載金額にする計算ではありません。売主の入金予定を考える数字と、変更書面の印紙税を確認する数字を別々に置きます。

減額の仮例では、差額が100万円あっても、記載金額を100万円とする説明にはなりません。国税庁が示す条件の下では「記載金額なし」です。ただし、これは印紙税がゼロという意味ではありません。国税庁No.7101の税額表には、記載金額のないものの区分があります。

私は、ここが売主に伝えるべき意外なところだと考えます。「代金が減ったから税も消える」とは限らない。変更後に入る金額が減ることと、書面にかかる税の扱いは別です。個別の書面の税額は、その内容を提示して税務署や税理士に確認してください。

印紙を買う前なら、まだ確認できます。迷った状態で元と同じ額を貼るより、原契約と変更案をそろえるほうを先にします。すでに過大に貼った可能性がある場合は、印紙税の還付を確認する記事も参照し、対象になるかを個別に確かめます。

軽減期限は2027年3月31日、変更書面も条件を確認

国税庁の2024年4月改訂資料では、不動産譲渡契約書の印紙税の軽減期限を2027年3月31日としています。記載金額が10万円を超えるものなどが対象です。売買金額の変更などで作成する変更契約書や補充契約書も、対象に含むと説明されています。

2027年3月31日は、この軽減措置について確認する作成期限です。売却代金の入金日やイベントの開催日ではありません。変更書面があるから自動的に軽減されるのではなく、文書の区分、記載金額、作成日を照合する必要があります。

私は、変更の相談を受ける段階で原契約日と変更案の作成予定日を別欄にします。元の契約に適用された税額が、変更書面にもそのまま引き継がれると考えないためです。制度が改められる場合もあるため、実際に作成する時点の案内を確認してください。

紙と電子の扱いも、価格変更とは別の確認事項です。売買契約書の紙と電子の印紙税で説明した違いを、今回の変更書面にも照らします。原契約を電子で作ったから、後から作る紙の書面も同じ扱いになるとは決めつけません。

磐田・袋井の売主は、変更案と入金予定を並べる

磐田市・袋井市の実家の売買でも、印紙税の確認に使うのは実際の書面です。地域の相場から税額を決めるわけではありません。今日できる準備として、原契約、変更案、変更前後の金額が分かるメモを一組にする方法を勧めます。

私はこう考えます。契約後に価格が動くと、売主の頭には手取りの増減が先に浮かびます。それは自然な順番です。ただ、入金予定表と税の確認表は分けたい。二千万円の売買を百万円増やすなら、受け取る額と、変更書面で扱う額を別欄に書く。小さな手間ですが、説明を聞く側も間違いを指摘しやすくなります。私は印紙を先に用意するより、何を変え、どの書面で合意するかをそろえる案内をします。

私自身、少額の印紙代を気にするあまり、契約条件の確認が後回しになるのは避けたいと迷います。税の確認は必要です。同時に、価格以外の条件まで変わっていないかを確認する時間も要ります。税額が分かったことと、変更内容に納得できたことは別々に確かめます。

代金を受け取った際の領収書は、変更契約書とは別の文書です。売却代金の領収書と印紙も、作る書類がどれかを分けて読むと整理できます。同じ取引に複数の紙があっても、すべてを一括で判断することはできません。

私は、原契約と最終の変更案を見ずに「印紙はこれでよい」と断言しません。売主が今日確かめるのは、変更前後の金額と原契約を特定する記載です。税務の個別判断は税務署や税理士へ、契約の効力や紛争に関わる判断は弁護士など専門家に確認を。

磐田市・袋井市では、介護施設の運営から不動産事業を始めた富士ヶ丘サービスのような地域密着の会社に相談するという選択肢があります。

よくある質問

次の回答は一般的な確認手順です。個別の事情は資料をそろえて専門家へ確認してください。

覚書という名前なら印紙を貼らなくてよいですか?
覚書という表題だけでは課税の有無は決まりません。国税庁は、原契約の所定の事項を変更する文書は課税文書になると説明しています。まず内容から文書の区分を確認し、次に記載金額と適用される税額を確認します。元の契約書と変更案を一緒に提示し、個別の課税判断は税務署や税理士に確認してください。
売買価格を下げる場合は印紙税もゼロですか?
原契約が特定でき変更額が明らかな減額では、変更契約書は記載金額のない文書として扱われます。ただし、記載金額がないことは非課税と同じではありません。国税庁の第1号文書の税額表には、記載金額のないものの区分があります。文書の内容や原契約との関係を確認し、税額は税務署や税理士に確認を。
2027年3月末までの軽減は変更契約にも使えますか?
国税庁の案内では、売買金額の変更などで作成する変更契約書や補充契約書も軽減の対象に含まれます。ただし不動産譲渡契約書の記載金額が10万円を超えることなどの条件があり、作成期限は2027年3月31日です。変更契約ならすべて軽減されるとは限りません。書面の記載金額と作成日を税務署等へ確認してください。
著者・大石浩之(磐田市の不動産業・宅地建物取引士)の顔写真

大石浩之|磐田市|不動産業・宅地建物取引士

執筆:大石浩之(宅地建物取引士・代表取締役)

富士ヶ丘サービス株式会社。介護と不動産を一体で相談し、磐田市・袋井市・森町で家族の段取りを整理します。

著者プロフィール

売ると決める前の資料整理から

実家カルテで名義・道路・境界を整理し、実家じまい相談室で次の段取りを確認できます。相続の資料は相続はじめ相談室もご利用ください。

富士ヶ丘サービス株式会社|0538-31-3308

参考にした一次情報

2026年10月28日確認(2026年10月確認)。公表日が不明な資料は、確認日を公表日として扱っていません。

本記事は2026年10月28日に確認した一次資料を基にした一般的な説明です。制度・数値・手続は変わる場合があります。重要事項・税務・登記・相続・契約の個別判断は、税理士・司法書士・弁護士・宅地建物取引士など各分野の専門家に確認を。

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