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実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表

親が施設へ移った日、あるいは葬儀のあと家に鍵をかけた日から、実家は誰も住んでいない建物になります。最初の一か月で家が急に壊れることは、まずありません。それでも見に行ったほうがよいのは、住んでいた人が毎日無意識にやっていた仕事が、その日を境に一斉に止まるからです。雨戸を開ける、窓を開ける、蛇口をひねる、郵便受けを覗く、夜に明かりをつける。どれも管理とは呼ばれない動作ですが、まとめると建物を毎日点検していたのと同じ働きをしていました。空き家の管理は、異常をゼロにする作業ではありません。兆候に早く気づき、写真と日付で残し、自分で決められない部分を適切な相手へ渡す仕組みを作る作業です。この記事は、無人になってからの三十日を、日数の流れに沿って並べたものです。防犯、通風とカビ、漏水と凍結、そして記録の型。読んだその足で実家へ向かえるように、確かめる場所と、迷ったときの分かれ道を書いています。

実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表について家族が資料を確認し、次の順番を話し合う写真風イメージ

まず結論

最初の一か月に進むのは建物の劣化ではなく、点検の空白です。無人になった日を決めて記録し、外から留守と読み取れる手掛かりを減らし、訪問のたびに空気を通し、水道メーターで漏水を確かめる。この四つを月一回の型にして、写真と台帳で次の人へ渡せる形にするところまでが最初の三十日の仕事になります。

実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表で定期点検を示すピクトグラム
定期点検実家が空き家になった最初の1か月で最初に見る「定期点検」
実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表で防犯を示すピクトグラム
防犯施錠・郵便・照明を確認
実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表で漏水を示すピクトグラム
漏水水回りの兆候を早く発見
実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表で近隣影響を示すピクトグラム
近隣影響庭木・雑草・飛散を管理

無人になって最初の三十日に、家の側で何が変わるか

この一か月で建物が急に傷むことはまずありません。変わるのは、住んでいた人が意識せずに担っていた仕事が、その日から全部止まるという点です。

人が暮らしている家では、朝に雨戸を開け、日中に窓を開け、台所と風呂で水を流し、郵便受けを覗き、夜になれば明かりをつけます。どれも家事の一部で、点検をしているつもりの人はいません。それでも結果として、雨漏りの跡、床のきしみ、下水のにおい、庭の伸び方といった変化は、その日々の動作のなかで拾われていました。無人になって最初に生まれるのは劣化ではなく、この拾い上げが止まった空白のほうです。

三十日という長さで実際に進むものは、意外に限られています。排水口にたまっている水が乾いてくること。押入れや北側の部屋に湿気がこもること。郵便受けにチラシがたまること。梅雨から夏なら、庭の草が二週間ほどで足元の飛び石を隠すところまで伸びること。初夏なら軒下や換気口に蜂が巣を作り始めること。いずれも見れば分かる変化で、そこを見るために行くと決めれば一時間ほどで済みます。

逆に、この一か月ではほとんど変わらないものもあります。屋根の葺き材、外壁、基礎、シロアリの食害。どれも年の単位で進むもので、無人になった直後に急ぐ理由はありません。ここを取り違えて、最初の週にはしごをかけて屋根に上がり、足を滑らせて怪我をする例のほうがはるかに多い。高いところと床下は、今の状態を写真に残すだけにして、判断は建物の専門家に回してください。

最初に決めることが三つあります。一つ目は、無人になった日です。最後に人が泊まった日でも、鍵をかけて出た日でもかまいませんが、家族のあいだで一つに決めて書き留めます。保険会社への連絡、市の窓口への相談、あとから費用を精算するとき、すべてこの日付が起点になります。分からなければ、施設の入所日や、その日にスマートフォンで撮った写真の日付から特定できることが多いはずです。

二つ目は、誰が決めるかです。名義人が存命であれば、家をどうするかを決められるのは原則として本人です。すでに亡くなっていて遺産分割が終わっていなければ、建物と土地は相続人の共有にあたり、管理の負担も相続人全員に関わってきます。それでも日々の連絡先が複数あると話が止まるので、決める人と、実際に足を運ぶ人を分けて、それぞれ名前を書き出しておくと後で揉めません。

三つ目は、鍵の本数です。玄関、勝手口、物置、門扉、車庫。誰が何本持っているかを数えます。介護のあいだにヘルパーや親族へ渡した合鍵、庭の手入れを頼んでいた方が持っている鍵、そして植木鉢や電気メーターの裏に置かれた隠し鍵。隠し鍵はその場で回収してください。無人だと分かった家で、置き場所が知られている鍵は防犯の穴になります。

近隣への一報も、初日か二日目のうちに済ませたい仕事です。両隣と向かい、それに自治会の班が同じお宅へ、しばらく無人になることと、連絡が取れる携帯番号を伝えます。ここで気をつけたいのは、見回りをお願いしないことです。頼まれた側は義務を感じますし、断りにくい。窓が割れている、知らない車が停まっている、においがする。そうしたことに気づいたときに電話をもらえる先を作る、それだけで十分です。

支払いの経路も、最初の週に確かめておきたいところです。電気、水道、ガス、火災保険、固定資産税。これらが親の口座から自動で引き落とされていた場合、亡くなって金融機関が把握すると入出金が止まり、引き落としも通らなくなります。電気が止まれば防犯の明かりが消え、保険料が滞れば契約の扱いが変わることもあります。まず何がどの口座から引かれているかを一覧にし、支払い方法を変えられるものは各事業者へ相談してください。

初回の巡回は、必ず屋外から始めます。道路に立って一周し、屋根の形、雨樋、窓とサッシ、外壁、庭木、郵便受け、境界のブロックを撮る。撮った写真は、あとで比べるための基準になります。屋内へ入るのはそのあとで、順番は電気、水、におい。分電盤の状態を見て、水道メーターを見て、部屋の空気を確かめる。この順で回ると、危ないところへ不用意に近づかずに済みます。

三十日後に何を持っていたいか、から逆算すると迷いません。手元にあるべきものは、無人になった日、鍵の一覧と保管者、定点で撮った写真、郵便をどうしたか、水と電気をどうしたか、近隣の連絡先、そして次の訪問日。この七つがそろっていれば、住むのか、貸すのか、売るのか、解体するのかという次の話に、事実を持って入れます。逆に言えば、最初の一か月でそれ以上を求める必要はありません。

三十日のあいだに進みやすい変化と、最初に出る兆候
変わるもの出やすい時期最初に気づける兆候
排水口にたまった水数週間ほどから下水のようなにおい、小さな虫が出る
郵便受け数日から投函口からチラシがはみ出す
庭の草と生垣梅雨から夏は二週間ほど飛び石や敷石が草に隠れる
室内の湿気梅雨どきに早く出る押入れの奥と北側の壁のにおい
蜂の巣初夏から夏軒下や換気口を出入りする蜂が見える
小動物の侵入通年、秋から冬に増える床下通気口の網の破れ、天井裏の物音
屋根・外壁・基礎年の単位この一か月ではほぼ変化しない

図1鍵をかけた日から三十日、何を先にやるか

鍵をかけた日から三十日、何を先にやるか縦の並びは、やるべきことの優先順位ではなく、間に合う締切の早い順です。郵便と水は日が経つほど取り返しにくくなり、記録の型づくりは一か月かけて整えれば足ります。上から順に片づければ、最後の段に着いたときには次の相談に必要な材料がそろいます。0〜3日止めて、伝える火の元とブレーカーを確かめ、鍵の本数を数え、隠し鍵を回収する。両隣と向かいへ、無人になることと連絡先を伝える。冷蔵庫の中身を出す。1週届くものを止める郵便の転居届か不在届、新聞と宅配の停止。玄関前に物が置かれる状態をなくす。重要な郵便の転送先と、開ける担当を家族で決める。2週水と空気を一巡する全部の蛇口を閉めて水道メーターのパイロットを見る。各排水口へ水を流し、対角の窓を開けて一時間ほど空気を通す。においの種類を記録する。3週外まわりを片づける道路側と隣地側の枝、飛びやすい植木鉢や物干し竿、郵便受けの回収。季節によっては草刈りの見積もりを取る。4週記録を型にする定点写真の場所を五か所に決め、台帳の一行の書き方をそろえる。次回の訪問日、担当、その日にやることを書いて締める。どの段も、片づかなかったことを空欄のまま残してよい。空欄は失敗ではなく、次に確かめる場所の印になる。
縦の並びは、やるべきことの優先順位ではなく、間に合う締切の早い順です。郵便と水は日が経つほど取り返しにくくなり、記録の型づくりは一か月かけて整えれば足ります。上から順に片づければ、最後の段に着いたときには次の相談に必要な材料がそろいます。

防犯:外から留守と読み取れる手掛かりを減らす

入ろうとする側は、家の中に何があるかを見て決めるのではなく、外から見てしばらく誰も来ていないかを読み取ります。減らすのは鍵の数ではなく、外に出てしまっている手掛かりの数です。

外から読み取られる手掛かりは、だいたい決まっています。郵便受けからはみ出したチラシ。夜になっても一つも点かない窓。何日行っても同じ位置の雨戸。伸びた草と、剪定されないまま道路へ張り出した枝。洗濯物も車もない駐車場。表札の脇に貼られたままの不在票。一つ一つは弱い手掛かりですが、三つ四つ重なると、しばらく人が来ていないという読みがはっきりします。逆に言えば、どれか二つを消すだけでも読みは崩れます。

まず郵便です。郵便局へ転居届を出すと、原則として一年間、旧住所宛の郵便物が新住所へ転送されます。窓口でも、インターネットからでも手続きができ、期間が切れる前に更新もできます。転送してしまえば投函自体が減るので、防犯としても効きます。ただし転送の対象にならないものもあります。宛名が旧姓のもの、事業所宛のもの、そして宅配便は別の会社の扱いなので、通販の定期便などは各社へ別に連絡が要ります。

名義人が亡くなっている場合、転居届の扱いは存命のときと同じにはなりません。誰が届け出られるか、どんな書類が要るかは郵便局の窓口で確かめてください。また、数週間だけ止めたいという段階なら、不在届という仕組みもあります。届け出た期間のあいだ郵便物を局で預かってもらう方法で、最長三十日まで指定できます。実家の片づけに何度も通う予定があるなら、こちらのほうが実情に合うこともあります。

止めるものは郵便だけではありません。新聞、生協の共同購入、乳製品の宅配、健康食品の定期購入、ケーブルテレビ、固定電話、警備会社の契約。親が長く続けていたものほど家族が把握していません。通帳とクレジットカードの明細を一年分さかのぼると、毎月同じ日に同じ額が引かれている行が見つかります。それが契約の一覧になります。玄関前に置かれる配達物は、不在をそのまま示す看板になってしまいます。

止めてはいけない郵便もあります。固定資産税の納税通知書は、多くの自治体が春に発送します。国民健康保険や介護保険の通知、金融機関からの案内、火災保険の更新、市からの通知。これらは受け取る人と、開けて中身を確かめる人を決めておかないと、支払い忘れや期限切れにつながります。相続の手続きが動き出す前でも、届いた封筒を捨てずに一か所へためる箱を決めるだけで、あとの整理がずいぶん楽になります。

次に明かりです。玄関灯を、暗くなると自動で点くタイプに替えておくと、外からの見え方が大きく変わります。室内も一部屋だけタイマーを入れて、夕方から数時間だけ点くようにする方法があります。ここで押さえておきたいのは、電気を止めてしまうと、この明かりもセンサーライトも、あとで触れる給湯器の凍結防止も、換気扇も、全部使えなくなるということです。電気の契約を残す理由は主にこの三つにあります。

雨戸とカーテンは、閉め切るのが正解とは限りません。全部の雨戸を閉めた家は、外から見て明らかに無人です。一階は施錠して閉め、二階は開けておく。レースのカーテンは残して、中が透けない程度にする。そうした組み合わせで、生活している家の見え方に近づけます。ただし台風が近づいているときは別で、飛来物からガラスを守るほうを優先し、全部閉めます。窓越しに外から見える位置に、貴重品や現金を置かないことも忘れないでください。

鍵と開口部の見直しも要ります。介護の準備で複数の人へ合鍵が回っている家は珍しくないので、回収できないなら交換を検討します。窓のクレセントは、本来は気密のための金具であって防犯錠ではありません。補助錠を足すだけでも時間はかかるようになります。あわせて、物置や雨樋、エアコンの室外機を足場にして二階へ回れる経路がないか、道路からではなく敷地の裏側から見てください。勝手口、掃き出し窓、浴室の小窓が狙われやすい場所です。

最後に地域との関わりです。近隣に連絡先を渡すときは、こちらから何を頼むのかを一文にしておきます。見回りではなく、気づいたことがあったら電話をください、という形にとどめる。それだけで相手の負担はぐっと軽くなります。空き家であることを地域の交番へ伝えられるかどうかは、扱いが地域によって異なるので、まず窓口へ問い合わせてください。伝えてあると、異変があったときに連絡が早くなることがあります。

  • 郵便の転居届または不在届を出し、期限をカレンダーに入れた
  • 新聞・宅配・定期購入・固定電話など、玄関前に物が届く契約を止めた
  • 納税通知書や保険の更新など、受け取り続けたい郵便の宛先と担当を決めた
  • 玄関灯を自動点灯にし、室内一室にタイマーを入れた
  • 一階は閉め、二階は開けるなど、雨戸の開け方を決めて写真に残した
  • 合鍵の所在を全部たどり、回収できないものは交換を検討した
  • 物置や雨樋から二階へ回れる経路がないか、敷地の裏側から確かめた
  • 両隣と向かいへ連絡先を渡し、頼むことを一文に絞って伝えた

通風とカビ:においが出る前に、空気の通り道をつくる

人が住んでいる家は、暮らしているだけで一日に何度も換気されています。無人になると空気が動かなくなり、湿気は低いところと北側と、閉じた場所にたまります。

窓の開け閉め、台所と浴室の換気扇、入浴で立つ湯気を追い出す動き、洗濯物、冬の暖房。人がいる家では、意識しなくても空気が入れ替わっていました。無人になると、その全部が止まります。建物の中の水分は行き場を失い、温度の低い面と、風の当たらない奥へ移動します。カビは、まずそこから出ます。押入れの奥、天袋、北側の壁、家具と壁のすきま、畳の下、シンクと洗面台の下、そして浴室です。

遠州の気候は、この作業に向いた季節と向かない季節がはっきりしています。梅雨から夏にかけては湿度が高く、窓を開けても外の湿った空気を入れるだけで終わることがあります。逆に冬は西寄りの風が強く吹き込む日が多く、空気は乾いています。風の強い冬型の日は、一時間ほど開けるだけで室内の水分がかなり抜けます。訪問日を天気予報で選べるなら、雨の日と、湿度の高い蒸した日は避けてください。

訪問したときの手順は決めてしまうのが楽です。到着したら、荷物を置く前に、家の対角にあたる二か所の窓を開けます。風が抜ける道を先に作る、という発想です。玄関も開け、押入れとクローゼットの襖、下駄箱、床下点検口、洗面台の下の扉も開ける。それから他の作業に入り、帰る三十分前に閉めて回ります。滞在が一時間から二時間なら、この形で十分に空気が入れ替わります。

開けたら閉め忘れないことが、この作業でいちばん大事です。閉め忘れは防犯の穴になり、そのあと雨が降れば室内が濡れます。帰る前に回る順路を決めて、最後に玄関前から一枚写真を撮る。順路を決めておけば、別の家族が行った日でも同じことができます。実際、閉め忘れは慣れた三回目、四回目の訪問で起きやすいので、順路を紙に書いて玄関に貼っておくくらいでちょうどよいと思います。

湿気がたまりやすい場所には、それぞれ対処の型があります。押入れは、すのこを敷いて中身を底から浮かせ、襖を少し開けておく。家具は壁から数センチ離す。除湿剤は、置く場所が合っていないとほとんど効きません。空気の入れ替わらない閉じた空間の、低いところに置くのが基本です。効いているかどうかは、次に行ったときに水がたまっているかで分かるので、そこも記録の対象にしてください。

実家じまいで最後まで残りがちなものほど、湿気には弱いという難しさがあります。布団、衣類、革の鞄や靴、そして紙です。アルバム、卒業証書、手紙、古い書類。どれもカビが出ると元に戻せませんし、いったん生えると周りの家財へ広がります。片づけの順番に迷ったら、写真と紙類を先に持ち出してください。中身を見るのは後でよく、まずは湿気の少ない場所へ移すだけで違います。

電気の契約を残しているなら、換気扇を弱で回し続けるという方法があります。浴室かトイレの換気扇を常時運転にする、あるいは二十四時間換気の設備が入っていれば止めないでおく。開けっぱなしの窓と違って防犯上の穴になりませんし、電気代も照明ほどではありません。ただし古い換気扇を長時間回すことの可否は機器によるので、取扱説明書を見るか、電気工事の業者へ確かめてください。

においは、原因を切り分けると次の行動が決まります。かびくさいのは湿気。下水のようなにおいは、排水口にたまっていた水が乾いた合図です。獣くさい、あるいはアンモニアのようなにおいがしたら、床下や天井裏に小動物が入っている可能性があります。腐敗臭なら、まず冷蔵庫と生ごみを疑ってください。そしてガスのにおいだけは別格です。窓を開け、換気扇のスイッチにも触れず、火気を使わずに屋外へ出て、ガス会社の緊急連絡先へかけてください。

すでにカビが出てしまっていた場合の順番も書いておきます。まず範囲を写真に撮り、どの面にどれだけ広がっているかを記録します。次に、壁紙や板の表面に点々と出ている程度なら、乾いた布で粉を落としてから、素材に合った方法で拭き取ります。塩素系の薬剤は畳や木部を傷めることがあるので、使う前に目立たない場所で試してください。壁の内側や床下に及んでいそうなとき、あるいは面で広がっているときは、自分で削ったり剥がしたりせず、原因が湿気なのか漏水なのかを含めて業者に見てもらうほうが結果的に安く済みます。

冷蔵庫と生ごみは、無人になった日にうっかり残されていることが多いものの代表です。急な入院や葬儀のあとでは、中身まで手が回りません。電源を切ったまま放置すると、冷凍庫の中身が解けて庫内と床へ広がり、においが家中に染みます。中身を出し、庫内を拭き、扉を少し開けたまま乾かす。取り出したものは、その日のうちに持ち帰るか、地域の収集日に合わせて出せる形にしておいてください。

  • 到着したらまず家の対角にあたる二か所の窓を開けた
  • 押入れ・クローゼット・下駄箱・洗面台の下・床下点検口を開けた
  • 帰る前の順路を決め、閉めたことを玄関前の写真で確かめた
  • 押入れにすのこを入れ、家具を壁から少し離した
  • 布団・衣類・アルバム・紙の書類を湿気の少ない場所へ移した
  • においの種類を、かび・下水・獣・腐敗のどれかで記録した
  • 冷蔵庫の中身を出し、庫内を拭いて扉を少し開けた

図2無人の家で、湿気とにおいはどこから来ているか

無人の家で、湿気とにおいはどこから来ているか中心にあるのは、行き場をなくした水分そのものです。周りの四つは、その水分が向かう先であり、においが出てくる出口でもあります。線の上の言葉は、その場所が果たしている役割です。においがしたとき、どの線をたどるかで次にやることが変わります。動かなくなった室内の空気と水分換気も入浴も洗濯も止まり、水分が低いところと北側へ移る排水口にたまっていた水台所、浴室、洗面、トイレ、洗濯機の排水にある水が乾くと、下水の空気と虫の通り道になる。訪問のたびに各所へ水を流せば戻る。押入れと北側の壁風が当たらず温度が低い面に水分が集まる。襖を開け、すのこで底を浮かせ、家具を壁から離す。除湿剤は閉じた空間の低い位置に置く。残された畳・布団・紙布団、衣類、革製品、アルバムや書類は水分を抱えたまま離さず、カビが出ると周りへ広がる。片づけの順番では紙と写真を先に出す。床下と基礎の通気口湿気を逃がす入口であると同時に、網が破れていれば小動物の入口にもなる。ふさがず、破れだけを直すのが原則。獣のにおいはここを疑う。におい元湿気をためる吸って離さない外とつながるガスのにおいだけはこの図の外側。窓を開け、スイッチに触れず屋外へ出て、ガス会社の緊急連絡先へかける。
中心にあるのは、行き場をなくした水分そのものです。周りの四つは、その水分が向かう先であり、においが出てくる出口でもあります。線の上の言葉は、その場所が果たしている役割です。においがしたとき、どの線をたどるかで次にやることが変わります。

漏水と凍結:水は止めても、止めなくてもリスクが残る

空き家の被害で金額が大きくなりやすいのは水です。人がいれば音や床の感触で気づきますが、無人だと次に行く日まで出続けます。

水の事故がやっかいなのは、被害が時間に比例して増えることです。住んでいれば、天井のシミにも、床板の湿りにも、壁の内側で鳴っている水の音にも、その日か翌日には家族の誰かが気づきました。誰もいない家では、次に訪ねるまでの三十日が、そのまま発見の遅れに変わります。床材が反り、下地が腐り、断熱材が水を含み、場合によっては階下や隣家へ影響が出る。だからこそ、訪問のたびにやる作業のなかで、水の確認だけは省かないでください。

確認の方法は簡単で、しかも費用がかかりません。家じゅうの蛇口が閉まっていることを確かめてから、敷地内にある水道メーターの蓋を開けます。メーターの文字盤に、小さな銀色の羽根のような部品があります。パイロットと呼ばれるもので、水がわずかでも流れていると回ります。誰も水を使っていないのにこれが回っていれば、どこかで漏れているか、どこかの蛇口が閉まりきっていません。数分見て、動きの有無を写真に撮ってください。

検針票や使用量のお知らせも手掛かりになります。無人にしているのに使用量が出ていれば、漏水か、誰かが使っているかのどちらかです。ただしこれは、通知が家族の手元に届いていなければ意味がありません。水道の契約名義と請求書の送り先を、実際に管理する家族へ変えておいてください。電気も同じで、無人なのに使用量が動いていることが、異変を教えてくれる場合があります。

水をどう扱うかには三通りあり、どれが正解かは建物と通う頻度で変わります。使える状態のまま残す。メーターの脇にある止水栓を閉め、訪問した日だけ開ける。水道の使用中止を届け出て、配管の水を抜く。この三つです。実家じまいの最初の一か月では、二番目を選ぶ家族が多いように思います。掃除やトイレに水が要りますし、排水口にたまる水を戻すには通水が欠かせないからです。

凍結の話は、電気の扱いと切り離せません。ガス給湯器やエコキュートには凍結を防ぐ仕組みが備わっていますが、多くは電気で動いています。つまり電気を止めると、その機能も止まります。冬に向かう時期に電気を落とすなら、給湯器と配管の水を抜く作業が必要になります。手順は機種ごとに違い、貯湯タンクのあるものは特に注意が要りますから、取扱説明書か、設置した業者へ確かめてから作業してください。

遠州の平野部は、氷点下まで下がる日がそう多くありません。それでも、風のない朝に放射冷却で冷え込む日や、西風が強く吹き抜ける日には、屋外にむき出しになった配管が凍ることがあります。狙われるのは、北側の立ち上がり、庭の散水栓、屋外に置いた洗濯機の水栓、そして給湯器まわりの配管です。保温材が割れていたり、ずり落ちて隙間ができていたりしないか、冬が来る前に一度見てください。巻き直すだけなら難しい作業ではありません。

台風と大雨には、前と後で別の仕事があります。前にやるのは、飛ぶものを屋内へ入れること。植木鉢、物干し竿、ごみバケツ、脚立、庭のスコップ、そして立てかけたままの波板。自分の家に当たるだけならまだしも、隣家の窓を割れば話が変わります。後にやるのは外観の確認で、屋根の棟や瓦のずれ、雨樋の詰まりと外れ、天井のシミ、床下の浸水跡を見ます。ここでも屋根には上がらず、地上と、可能なら二階の窓から見てください。

浸水の想定は、行く前に調べておけます。磐田市は大雨への備えとしてハザードマップの入口を公開していますから、実家の住所が浸水想定の区域に入っているかを確認してください。天竜川や太田川の近く、堤防の内側の低い土地、水路沿いでは、床下浸水の履歴が地区の記憶として残っていることもあります。近隣の年配の方に、過去にどこまで水が来たかを聞けるうちに聞いておくと、記録として値打ちがあります。

実際に漏水や浸水を見つけたときの順番も決めておきましょう。まず止水栓を閉めて水を止める。次に写真で、全景、水が出ている場所の近景、広がっている範囲の三枚を撮る。それから保険会社へ連絡し、そのあと修理の業者を手配します。この順番が大事なのは、保険の請求で状況を示す資料が要るからです。あわせて、無人の建物は火災保険の契約上の扱いが変わる場合があります。空き家になった時点で、契約者か代理店へ現状を伝えて確かめておいてください。

水と電気をどう扱うか、三通りの選び方
選び方向いている状況起きること・気をつけること
水も電気も使える状態で残す月に一度以上通え、片づけや掃除が続いている掃除と通水がすぐできる。漏水したときの被害は最も大きくなる
止水栓を閉め、訪問日だけ開ける月に一度は通えるが、滞在は短い漏れても量が限られる。開け閉めの手間と、閉め忘れが起きやすい
水道の使用中止を届け、水を抜く数か月に一度しか行けない、冬に電気も止める凍結と漏水の心配は小さくなる。排水の水が乾き、におい対策が別に要る
電気の契約を残す防犯の明かり、換気扇、給湯器の凍結防止を使いたい基本料金がかかる。分電盤で使わない回路を落としておく
電気の使用中止を届ける冬を越さない、または給湯器の水抜きが済んでいる凍結防止が働かなくなる。センサーライトもタイマーも使えない

一か月点検を、次の人が引き継げる記録の形にする

記録の目的は三つです。家族のあいだで話をそろえること、保険や行政へ状況を示せること、そして売却や解体の見積もりを取るときの材料にすること。

この三つに使えるかどうかを基準にすると、書く項目は自然に決まります。逆に、目的を決めずに項目だけ増やすと、二か月目で続かなくなります。実際、細かすぎる点検表を作って三回でやめてしまった、という話はよく聞きます。続けられる分量の目安は、一回の訪問で書く欄が一行に収まるくらいです。写真がその一行を補うので、文字で全部を説明しようとしなくてかまいません。

台帳の一行に入れたいのは、日付、行った人、滞在した時間、その日の天気、確認した項目の結果、写真の番号、異常の有無、次にやること、担当、期限です。紙一枚に線を引いただけのものでも、共有のノートアプリでも、家族が同じ場所を見られるならどちらでも構いません。大事なのは、書き方をそろえることのほうです。誰が行っても同じ欄が埋まる状態にしておけば、あとから並べたときに変化が読めます。

写真は、撮る場所を固定すると値打ちが何倍にもなります。おすすめは五か所で、道路から見た全景、玄関まわり、北面の外壁、水道メーター、郵便受け。屋内も入れるなら台所と浴室を足します。同じ立ち位置から、同じ向きで撮ることが条件なので、足元に印を付けるか、前回の写真を見ながら構図を合わせてください。日付が自動で入る設定にしておくと、あとで並べ替える手間が省けます。

撮って終わりにしないことも書き添えておきます。個人のスマートフォンの中にだけある写真は、その人が忙しくなった時点で誰も見られなくなります。家族が見られる共有フォルダへ移し、月ごとの入れ物に分ける。紙で残したい方は、四半期に一度まとめて印刷しておくと、相続の話し合いの場に持ち出せます。あとで必要になるのは、たいてい探しにくい時期の一枚です。

頻度は、月に一度を出発点にして加減します。梅雨に入る前、台風が通ったあと、年明けの冷え込みが来る前は、間隔を詰めたほうがよい時期です。逆に、風が乾いて草も伸びない真冬は、少し空けても大きく変わりません。距離と建物の状態でも変わりますが、季節に合わせて増やしたり減らしたりできる、という前提を家族で共有しておくと、行けなかった月の負い目が軽くなります。

自分たちで通いきれないときの受け皿も、早めに調べておいてください。近くに住む親族に頼む、シルバー人材センターで草刈りなどを受けている地域があるので問い合わせる、空き家の巡回を請け負う事業者に頼む、不動産会社に相談する。いずれの場合も、何を、どこまで、どんな形で報告してもらうかを先に決めます。写真つきの報告があるかどうかで、記録としての使い道がまったく変わります。近隣の方へ無償で頼み続けるのは、関係のためにも避けたほうが無難です。

お金の話は、必ず来る出費と、そのときだけの出費に分けて書き出してください。前者にあたるのは、固定資産税、火災保険、電気と水道の基本料金、通うための交通費、管理を委託した場合の料金です。後者は、草刈り、庭木の剪定、修繕、粗大ごみの処分、害虫の駆除。金額は建物と敷地の広さで大きく違うので、必ず現地を見た見積もりを取ってください。一年分を並べると、持ち続けることの負担が数字で見えます。

そして、一か月が終わったところで期限を置きます。住む、貸す、売る、解体する、当面そのままにする。どれを選んでもよいのですが、そのままを選ぶなら、次にこの話をする日を決めてください。決めないまま二年、三年と過ぎた家がいちばん費用がかかります。草も伸び、設備は使わないまま古び、家族の記憶も薄れる。逆に、次に話す日が決まっていれば、それまでは今の形を続けると割り切れます。

行政との関わりについても触れておきます。空家等対策の推進に関する特別措置法には、管理が行き届かない状態の空き家について、段階を踏んで指導や勧告が行われる仕組みがあります。判断のもとになるのは、窓の破損、外壁の剥がれ、擁壁のひび、道路へ張り出した枝、堆積したごみといった、外から見て分かる状態です。勧告を受けると固定資産税の住宅用地に関する特例の対象から外れる取扱いがあるとされていますが、適用は個別の事情によりますので、税額に関わる判断は市の窓口と税理士へ確かめてください。大切なのは、通知が来てから慌てるのではなく、気になる状態が出た段階で市の空き家の担当窓口へ相談できると知っておくことです。

  • 台帳の一行に、日付・訪問者・天候・結果・写真番号・次回・担当を書いた
  • 定点写真の場所を五か所決め、足元に印を付けた
  • 写真を家族の共有フォルダへ移し、月ごとに分けた
  • 梅雨前・台風後・冷え込み前に臨時の訪問日を入れた
  • 通えないときに頼める先を調べ、報告の形まで確かめた
  • 毎月の費用とその都度の費用を分けて一年分を出した
  • 住む・貸す・売る・解体・そのまま、を次に話し合う日を決めた

図3通える距離と、建物の不安の大きさで決める見回りの型

通える距離と、建物の不安の大きさで決める見回りの型横軸は実家までの移動時間、縦軸は建物と敷地に抱えている不安の大きさです。同じ月一回でも、どのマスにいるかで、自分でやることと人に頼むことの割り振りが変わります。右下に入る家族は、自力で回りきる前提を早めに手放したほうが、結果として費用も気持ちも軽くなります。横軸=実家までの移動時間 / 縦軸=建物と敷地に抱えている不安の大きさ車で一時間以内遠方・日帰りが難しい大きな不安はな月一回を家族で分担する水道メーター、通風、郵便、外まわりを一巡する型を作れば十分。定点写真と台帳の書き方をそろえることに力を割く。訪問は二、三か月に一度郵便は転送で止め、草刈りだけ地元へ頼む。近隣から一報をもらえる関係を作り、行った日に確認を集中させる。庭木・設備・傷みに不安月一回に臨時の回を足す梅雨前、台風の前後、冷え込みの前に一回ずつ。高所と擁壁は自分で見ず、写真を撮って専門の業者へ渡す。有償の管理と判断期限を先に置く自力で回る前提を外し、巡回を頼む。あわせて、売るか解体するかを話し合う日を決める。放置した期間がそのまま費用になる。どのマスでも、無人になった日と鍵の一覧、定点写真だけは共通して要る。ここが欠けると誰に頼んでも引き継げない。
横軸は実家までの移動時間、縦軸は建物と敷地に抱えている不安の大きさです。同じ月一回でも、どのマスにいるかで、自分でやることと人に頼むことの割り振りが変わります。右下に入る家族は、自力で回りきる前提を早めに手放したほうが、結果として費用も気持ちも軽くなります。

このページ固有の確認メモ

ここからは「実家が空き家になった最初の1か月|防犯・通風・漏水の確認表」で特に確認したい内容を、事実、避けたい判断、手元資料に分けて示します。すべてを一度に終える必要はありません。確認できた項目には日付と根拠を添え、分からない項目には担当者と再確認日を付けてください。家族が別々の時間に作業しても、同じ一覧へ戻れる状態を目指します。

確認しておく事実

この欄は、方針を決める前に共有したい事実です。家族の記憶だけで確定せず、通知書、契約書、公式ページ、撮影日が分かる写真など、確認に使った根拠を隣へ書きます。該当しない項目も削除せず「該当なし」とした理由を残すと、後から同じ調査を繰り返さずに済みます。

  • 無人になった日を家族で一つに決めて記録する。保険も行政も費用の精算もこの日付が起点になる
  • 最初の一か月に進むのは劣化ではなく点検の空白。屋根や基礎は年の単位でしか変わらない
  • 外から留守と読み取れる手掛かりは、郵便・明かり・雨戸・庭の四つに集まっている
  • 電気を止めると、防犯の明かりと換気扇と給湯器の凍結防止が同時に働かなくなる
  • 水道メーターのパイロットを見るだけで、費用をかけずに漏水の有無を確かめられる
  • においは、かび・下水・獣・腐敗で切り分ける。ガス臭だけは屋外へ出て緊急連絡先へ
  • 定点で撮った写真と一行の台帳があれば、通えなくなったときに他の人へ引き継げる

避けたい判断

この欄に当てはまる可能性があるときは、契約や処分をいったん止めます。一般例を対象の家へ当てはめたのか、資料で確かめたのかを区別し、不足情報を質問へ直してください。法務、税務、測量、建物、行政など別分野の判断が必要なら、回答できる相談先へ切り分けます。

  • 最初の週にはしごをかけて屋根へ上がり、怪我をする
  • 隠し鍵をそのままにし、合鍵が誰の手にあるかを数えないでいる
  • 近隣に見回りを頼んでしまい、相手に断りにくい義務を負わせる
  • 電気を止めたまま冬を迎え、給湯器の凍結防止が働かない状態にする
  • 換気のために開けた窓を、帰りに閉め忘れる
  • 点検表を細かく作りすぎて、三回目の訪問で続かなくなる
  • 住む・売る・解体の判断を先送りし、次に話し合う日も決めないまま年を越す

手元で探すもの

見つけた資料には名称、発行年、原本の保管者を記します。古い資料も経緯を知る手掛かりになるため、最新版と違うだけで捨てないでください。見つからない場合は空欄にせず、再取得できるか、誰に所在を尋ねるか、いつ再確認するかを決めると次の相談準備になります。

  • 無人になった日
  • 最後に人が泊まった日
  • 鍵の本数と保管者
  • 隠し鍵の回収
  • 郵便の転居届・不在届
  • 止めた定期契約の一覧
  • 玄関灯とタイマーの設定
  • 雨戸とカーテンの決め方
  • 水道メーターのパイロット
  • 止水栓の開け閉め
  • 給湯器の凍結防止と通電
  • 各排水口への通水
  • においの種類と発生場所
  • 冷蔵庫と生ごみ
  • 庭木と雑草の張り出し
  • 定点写真の五か所
  • 近隣の連絡先
  • 次回の訪問日と担当

よくある質問

月に何回見に行けばよいですか

月に一度を出発点にして、季節と距離で加減する考え方をおすすめします。梅雨に入る前、台風が通ったあと、年明けの冷え込みが来る前は間隔を詰め、乾いた真冬は空けても大きく変わりません。決まった回数があるわけではなく、火災保険の契約条件で管理の状況を問われる場合もあるため、契約内容とあわせて決めてください。

電気と水道は止めたほうがよいのですか

一律の正解はありません。電気を止めると、防犯の明かりも換気扇も、給湯器の凍結を防ぐ機能も働かなくなります。水を止めると漏水の心配は小さくなりますが、排水口にたまった水が乾いてにおいが上がります。通う頻度と季節で決め、冬に電気を落とす場合は給湯器の水抜きの手順を設置業者へ確かめてください。

郵便物はどう扱えばよいですか

郵便局の転居届を出すと、原則として一年間、旧住所宛の郵便物が転送されます。数週間だけ止めたいなら、最長三十日まで局で預かる不在届という方法もあります。名義人が亡くなっている場合は届け出の扱いが異なるため、必要書類を郵便局の窓口で確認してください。宅配便は別の会社の扱いなので、定期便などは各社へ連絡が要ります。

屋根や床下も自分で見るべきでしょうか

上がらないでください。屋根、擁壁、腐った床は、無人の一か月で急に変わる場所ではありませんし、慣れない人が近づくと怪我のほうが現実的な危険になります。地上と二階の窓から見える範囲を写真に残し、気になる点があればその写真を建物の専門家へ渡してください。判断は現地を見た専門家の領分です。

近隣から草や枝の苦情を受けたら、その場でどう答えればよいですか

困らせていることへのお詫びと、いつ何をするかの約束は分けて答えると安全です。作業の日程は業者に確かめてから伝えるとして、その場では返事をする期限だけを示します。話した内容、日時、相手、返答の期限を記録に残してください。責任や賠償に関わる判断を急いで口にせず、必要なら専門家へ相談してから答えます。

特定空家にあたるかどうかを教えてもらえますか

行政上の判断は自治体が行うもので、この記事や宅地建物取引業者が決められるものではありません。判断のもとになるのは外から見える状態ですから、窓の破損や枝の張り出しなど気になる点があれば、通知を待たずに市の空き家の担当窓口へ相談してください。税の扱いに関わる部分は、市の窓口と税理士への確認が必要です。

公式出典・確認先

制度や受付条件は変わることがあります。最終判断の前に、リンク先の最新情報と担当窓口を確認してください。

  1. ふじがおか実家カルテ|住所で分かること(fudosan.atawi.link)カルテで整理する範囲と、現地・専門家確認が必要な範囲を確認確認日:2026-08-27
  2. 国土交通省|空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報(www.mlit.go.jp)管理不全空家等・特定空家等に関する制度と指針を確認確認日:2026-08-27
  3. 国土交通省|空き家対策 特設サイト(www.mlit.go.jp)管理不全空家制度の概要と所有者が行う管理の考え方を確認確認日:2026-08-27
  4. 磐田市|大雨への備え(www.city.iwata.shizuoka.jp)磐田市ハザードマップ、洪水・冠水情報への公式入口を確認確認日:2026-08-27
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大石 浩之

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士(静岡県知事 第027186号)。静岡県磐田市見付を拠点に、磐田市・袋井市・森町・掛川市・菊川市・御前崎市・湖西市・浜松市で、相続不動産・空き家・実家じまいの相談に対応。家族が次に確認する事項を、判断を急がず、地域の実務と公的情報を分けながら整理しています。